ウイスキーの品薄感を打破する技術を望む。

オークションやメルカリなどのフリマアプリの普及で、ネット物販が容易になりました。半面、その品物が有する、本来の適正価額以上のプレミアが付いてしまうケースも、往々にして発生しています。

「ウイスキーが世界的に投資対象になっている」という、時事通信社の経済ニュースを読みました。

このブログでも過去たびたび言及していますが、どんなに高い値段であろうとも、買い手がいるのであれば市場は成立します。ウイスキー生産者が意図する希望小売価格とか、評論家が付与する点数などによる客観的評価とかは有名無実化してしまう。

いにしえのマッカランとか、閉鎖蒸留所の年代物とか、そういう分かりやすいキーワードに留まらないのが昨今の潮流です。ことシングルモルトにおいては、生産地域や年代にかかわらず全方位的に高騰化しています。残念ながら、高額なプレミアを付けた売り手&カネに糸目を付けぬ買い手に、倫理的配慮を求めても無意味。「カネのない人間の僻み」で終了です。

これだけ世界的に過熱しているということは、もはやウイスキーは嗜好品という側面だけで語れないのかも。5大ウイスキー&ワールドウイスキーなんてカテゴライズも、経済発展著しい大国や新興国の飲み手への浸透によって、今は昔と化す日も遠くないかもしれません。

投機の対象ならまだマシなほうで、それこそ限られた酒を求めて、世界的に奪い合いになるかもしれません。そうなると、ウイスキーをかたった「もどき酒」など粗悪品が横行する一方、確かな品質のウイスキーは高騰化します。

しかも生産(熟成)に3年~12年の一定の時間を要するため、オートメーションで大量生産というわけにいかない(バーボンなら米国の気候上、熟成年数を短縮できますが)。また(上の記事でも指摘されていますが)、ウイスキー熱が遠い先にも続いているかどうかの懐疑的見方ですが、個人的にこれは続いているとみています。一度この世界の魅力を知った人は、そうやすやすと戻れないと思うからです。

だから、もしかするとウイスキーは今後すごい技術が生まれてくる土壌があるようにも思います。昨今のクラフトウイスキー蒸留所ラッシュだけでなく、「熟成年数が短く、それでいて歴史ある蒸留所が造る長熟物と同等レベル品質のウイスキーを生み出す」技術。そんなアッと言わせる研究が、もしかすると進んでいたら……? いいなぁという想像です。

この記事を書いた人

hiroki

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編集者 / ライター / ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート / SMWS会員 / 訪問したBAR国内外合わせて200軒超 / 会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年) / ひとり歩き / 健全な酒活 / ブログは原則毎日更新1,000記事超(2020年1月現在)/ ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性