自宅飲みシングルモルト更新。1868年創業の英国のボトラー、デュワー・ラトレー(ADラトレー)と信濃屋がチョイスしたオールド・プルトニー6年です。ベンリアックの後で、ちょいと優しいウイスキーに行きたいと思っていたのです。信濃屋銀座店で9,878円(税抜8,980円)。
デュワー・ラトレー プルトニー 6y バーボンバレル for Shinanoya 60.7%
- 香り…フローラル。段ボールに詰めたてのライム、バタースカッチ、極めて甘いタルトタタン。加水すると洋梨。
- 味…粘性とキックの効いた入口。マシュマロ、生姜の砂糖漬け、オランジェット。余韻は長め。
- 総評…若さゆえのやんちゃっぽさと、どっしりしたボディが同居。ごく少量の加水でポテンシャルが最大化する。
プルトニーといえば甘ぁいモルトを生んでいる印象ですが(失礼ながら、実際の蒸溜所が醸し出す無骨な雰囲気とは真逆な耽美さ!)、この6年はちょっと異なります。短熟ゆえの未完成さが面白い。デザートというには、やや粗野な一面が顔を覗かせます。
お酒の小売店というだけでなく、スピリッツバイヤーとして名を馳せる信濃屋。ウイスキー熱が世界的に急上昇している今、蒸溜所だけでなく、名うてのボトラーとも積極的にコラボレーションしています。こちらはデュワー・ラトレーとのプライベートボトルのうちの1本。
デュワー・ラトレーは現在、モリソン・ボウモア社を経営していたモリソン家が所有し、2017年にはグラスゴー市内にクライドサイド蒸溜所を稼働させています(オーヘントッシャンをサントリーに売却してから、再びローランドで雄叫びを上げたということですね)。
プルトニーのオフィシャルで盲点となっている12年未満を狙い撃ちするあたり、間口の広さとマニア心を両にらみするマーケティングの妙。たまたま伺った銀座の店先で酔っぱらいながらの購入でしたが、良い買い物でした。信濃屋のオリジナルボトルは、マストバイとまでは言わないまでも、呑助要注目であることは間違いありません。