芯はブレずに、とっつきやすくなった印象です。
ラガヴーリン8年(LAGAVULIN 8 Years Old) 48%
- 香り…若々しくフレッシュ。海苔の佃煮、海藻、蚊取り線香の燃えかす。
- 味…甘さ優勢のライトボディ。シトラスフルーツ、黄桃、アーモンド、キャラメル。
- 総評…シトラスフルーツと香の物が同じテーブルに乗ったよう。一瞬撹乱されるが、後半になるほど16年のプロトタイプと判別できる。
87点
@Sherlock
ラガヴーリン8年はディアジオが200周年記念ボトルとして限定リリースした際、飲んでいたみたいです。
飲んだときのことなど当然すっかり忘却の彼方ですが、やたらアタリが柔らかいのは同じ。
ウイスキーブームを反映してか、昨今シングルモルトはノンエイジや10年未満のリリースが目立ちます。
10年未満のアイラモルトの近年リリースといえば「アードベッグ5年」が思い浮かびます。
アードベッグ5年は若いのに老成された魅力があるのです、ちょっと出来すぎなくらい。
ただあまりに完成されていて、ある種の「煩さ、鬱陶しさ」を感じたのもまた正直なところ。
おまえが優秀なのは分かったからアピールせんでええわ、と言いたくなるような。
その点、ラガヴーリン8年は出しゃばるでもなく、かといって引っ込み思案でもなく。
将来エリート路線を嘱望される寡黙な書生のようで、なんだか好感が持てました。
新たな定番は順調な船出といえそうです。