20代前半のころ、最初に飲んだウイスキーは、オールドフォレスターとメーカーズマークでした。バーボンが入口ですね。味も価値もろくすっぽ分からない小僧でしたが、多少は成長できているでしょうか。メーカーズマークは現在に至るまで好きなウイスキーのひとつです。バーボンを外でいただくことは稀ですが、メーカーズの「プライベートセレクション」という見かけないボトルに魅かれ、少しいただきました。
メーカーズマーク プライベートセレクト KAMEYA #1 55.5%
- 香り…化粧っ気の残り香のする寝室。リムーバー、バター、マラスキーノチェリー、ほんのりと木香。
- 味…始終、薄甘い。チェリーブランデー、グレナデンシロップ、メープルデニッシュ。
- 総評…飲みやすく、ふくよか。木香、とりわけサトウカエデを彷彿させる甘さがたまらない。
@神楽坂ロゼッタ
ストレートでいただきました。いやぁ、これ美味ですよ。スタンダードのメーカーズ、ジャックダニエルなどがより優しくなった感じ。ここまで飲みやすいバーボンは、なかなかお目にかかれない。カスクストレングスなのに優しいのです。ライ麦ではなく、代わりに冬小麦を使っているゆえか、スパイスよりもクセのない柔らかさがあります。
このメーカーズは「メーカーズマーク46」のレシピをもとに、輸入酒のかめや(株式会社亀屋矢崎商店)が手がけたプライベートエディション。樽中にオークの板を10枚据え置きした樽で、原酒を数カ月(9週間)後熟させるインナーステイブという製法。このオーク板に由来するキャラメルやバニラなどの香味が付加され、より濃厚になるということらしい。
かめやさんのブログによると、このオーク板材を独自に選定したそうで、さらなる手の込みっぷりに驚かされます。個人的にバーボンはオン・ザ・ロックでいただくことが多くなりがち。もちろんロックでも美味しいのですが、こちらのメーカーズ46はストレートがおすすめ。スーッと喉に入っていく雅やかな優しさに、うっとりできるはずです。