ここ数年、世界各地に立ち上がっている蒸留所の一つがイタリアにあります。
イタリア初にしてただ一つの蒸留所、プー二蒸留所がリリースしたウイスキーの1種、いただきました。
Puni(プーニ) ヴィーナ 43%
- 香り…なぜか最初ほとんど判別できず(すみません)。中盤からシュー生地、クリームシェリー、レーズンバター。
- 味…フルボディ。赤ワインのような渋みと酸味。余韻は苦みとともに長い。
- 総評…ワイン樽由来のタンニンと思しき、酸味と苦味。単独で飲むか、肉料理などの負けない食事と合わせるか。
@ 燐光
バックバーにあるボトルのデザインが気になってしまい、「あれはなんですか?」とお聞きして、いただくことに。
ボトルデザインからして、イタリアファッションのようにヤケにおしゃれ!
スコッチでこうはいかないよね、望むべくもないけど。
プーニは2010年創業の家族経営の蒸溜所で、アルプス山脈中央、ヴェノスタ渓谷の町グロレンツァ郊外に立地。
ステルヴィオ国立公園という高地から水を汲んでるそうですが、硬度はどうなんでしょうね。
それよりも気になることが。
原料の穀物は地元産のライ麦を使用しているという、複数のネット情報を見つけました。
ところが蒸溜所公式サイトは、原料は100%モルト(=大麦麦芽)と謳ってる。
どーなってるの?
ライウイスキーですら原料比率は51%以上。
推測するしかありませんが、モルトに地元産のライ麦を少量加えてるのでは?
そうなると今度は「イタリア産シングルモルト」とは言えないわけで……。
ま、どうでもいい話かもしれませんが、歴史にせよ原料にせよ、由来は知っておきたいのですよね。
詳しい方、どなたか教えてください(……って、自分で調べがつき次第、この記事は修正します)。
さて、プー二 ヴィーナを口にすると、甘み皆無。
久々のフルボディなウイスキーだなぁ……と思いきや、後半にかけて甘みがグングン増していきます。
空気に触れた後の(?)、前後半の変わり身ぶりに驚かされました。
時間をかけて飲めば飲むほど、コンテンツが増していきます。
イタリアの酒精強化ワイン、マルサラワイン用に使われていた樽で5年熟成させたもの、だそう。
公式サイトによると、他にバーボン樽で5年熟成のプー二 ゴールド、バーボン樽とペドロヒメネスシェリー樽で4年熟成のプー二 ソーレ、マルサラ樽で3年熟成後にアイラスコッチを詰めていた樽でフィニッシュしたプー二 アルバなどがラインナップされているほか、限定ボトルもあります。
メジャーどころのウイスキーすら追いきれてないのに、ワールドウイスキーともなるとキャッチアップが間に合いません。
これって、「うれしい悲鳴」って慣用句の表現で言い得ているのでしょうか、やれやれ。