光文社の写真週刊誌FLASHの「今こそ行きたい店(自粛明けに行きたい店)」という連載記事、楽しく読んでます。
舞台派役者1名が登場し、それぞれ通った飲食店を紹介するという連載です。
「今こそ行きたい店(自粛明けに行きたい店)」は、同誌連載「名優たちの『寄港めし』」のスピンオフとでも言いましょうか。
コロナによって苦戦を強いられているお店さんへのエールが込められた、いい企画だと思います。
ウェブで読んだ記事が面白く、実際の誌面でも読むようになりました。
演劇を見る人なら、登場する役者さんをみれば「あぁ、芝居の人だな」と一目でわかるはず。
どの俳優も、下積み時代から通ってるお店を挙げていて、その愛情の強さが伝わってきます。
テレビドラマでおなじみの俳優さんがたくさん出てきますが、一連の記事を読み続けて、感じたことがあります。
それは「自分が好きな店や縁ある店には、そのうちではなく、今すぐ行け」ということ。
この連載の何が良いかって、俳優さん個々の「心の故郷」を、本人へのインタビューから掘り起こしているところ。
人は誰にでも、心の故郷となる場所があると思うんですよね。
自分の胃袋に直結するからなおさら、思い出が尽きないわけですね。
人それぞれの思い出の味って、客観的な旨さ・美味しさで計れるものではないのですよ。
むしろ、思い出の味は、世間一般の美味とは凡そかけ離れているものです。
子どもの頃に道草して買った駄菓子だったり、親にねだって買ってもらったアイスだったり。
バイトの休憩中に食べた立ち食いそばだったり、デートのときに味をわからず食べたイタリアンだったり。
で、もしも思い出が今も続いていて、その舞台となったお店があるなら、迷わず再訪しましょう。
その結果、再び店との縁が戻って、自分が今しっくり来るなら、また通いましょう。
好きな店がなくなることは、寂しい。
でも時間が経てば経つほど、まだ残っておるほうが奇跡的というもの。
通えるうちに通ったほうが後悔は生じません。
お店さんにしたって、一見客よりも、おなじみの客、縁のある客にに愛情を注いでもらったほうがうれしいことでしょう。
だから、その店を愛しているなら、「あとで、そのうち行く」なんて言わずに、今すぐ行ってください。
仮になくなってしまったとしても、後悔するより、できるだけ足を運ぶほうがよほど気分的にいいし、お店に対し多少でも実効力が伴います。
個人的には幼いころの思い出もさることながら、40歳を過ぎてから縁をいただいた店も多数。
そういう好きなお店がなくなりませんように、ささやかながらクラファンで応援させてもらいました。
6月に再開の報せをいただくBARもありますので、そろそろ足を動かせるかなと、期待に満ちた心境です。