実に約半年ぶりの赤坂見附ですぺら。
夏向けシングルモルト3種をいただいて、お勉強してきました。
こんにちは、hitokiです。
今日も機械的に下記に3種類のモルトをメモります。
テイスティングメモは個人的主観。
例によってN店主の話の半分も伝わらないと思いますが、思い出せる範囲で。
バトルヒル トバモリー10年 シングルカスク 46%
- 香り…尖った針、落ち葉、遥か後方にレモンクリーム、バニラ。
- 味…ナッツチョコレート、食塩がかかったナビスコのレモンパック、うめ塩飴。
「そもそもソルティーとブリニーの違いって、なによ?」という答えの再確認からスタート。
前者はさんずい(氵)の「潮」であり、後者は土偏の「塩」です。
では、この違いって何?
- 「潮」=ソルティー:海の香り
- 「塩」=ブリニー:甘じょっぱい味わい
ズバリひとことだけでいえば。
このトバモリーは「潮」であり、さまざまな有機物の集積体である「海」の香りとして表れているわけです。
藻類や土壌有機物が堆積した「掃除してないプール」という、Nさんの表現が適切であり、面白い。
それでいえば、同じく塩っぽいと形容されるキャンベルタウンモルトの「スプリングバンク」は土偏の塩……なわけです。
このソルティーとブリニーが完全にごっちゃになってて、なんと自分のいいかげんなことよ。
「バトルヒル」はスコットランド北東部のハントリーを拠点とするボトラー=ダンカンテイラーのシリーズで、スコットランド王ロバート1世(ロバート・ザ・ブルース)ゆかりの史跡名に由来するそうです。
このトバモリーの熟成樽はシェリーカスクらしいですが、ここ最近特に2010年代に詰められた若めのシェリーカスクの質が向上しているとか。
樽不足と、生産者の試行錯誤の賜物ということでしょうかね。
コルセア トリプルスモーク スモールバッチ 40%
- 香り…麦芽の香り前面で華やか。焼きバナナ、フルーツポンチ。
- 味…甘ったるいトロピカルフルーツ、さくらんぼ乗せのプリンアラモード。
ウイスキーに進取の製造法を取り入れる、コルセア蒸留所のアメリカンシングルモルトです。
桜の木、ヨードのないピート、ブナの木の3種類を燻したモルトを使用しているとか。
トリプルスモーク……なるほど、めんどくさいことしてるなぁ(褒め言葉)。
香りだけ嗅ぐとスコッチと紛うようですが。味わいは一瞬バーボン?となるような甘味もあります。
なによりも飲みやすい!
なるほど爽やかで、夏アウトドアで飲むにはうってつけといえそうです。
ヴァイタルスパーク 5年 54.9%
- 香り…スペアミント、チョコレート、醤油出汁、鯖缶。
- 味…甘さ前面ながら5年と思えない熟成感、キャラメルからの魚醤。
アイラ最大の生産量を堅持する蒸留所のモルトの短熟バージョンと思われます。
メンソールが立っている5年。
前の2種類の流れで、シェリー樽系で締めよう(占めよう)ということで、いただきました。
「おそらくオロロソシェリーメインで詰めてシーズニングしたんだろうけど、なんちゃってシェリーカスクを突き抜けている。頑張って良いシェリーを詰めて、メンソールをマスキングしない、それでいてネガティブな要素がない」とNさん評。
夏の爽やかモルトも良いもんです。
@ですぺら