キリンのウイスキー「富士山麓」はさほど好みではないのですが、バックバーの真正面に鎮座するボトルに目を奪われ、衝動的にいただきました。銘柄によりますが、18年はもはや立派な長熟の部類。レアだ、終売だと行く末を案じる前に、見かけた機会を逃してはいけません。
富士山麓18年 ブレンデッド スモールバッチ 2016
- 香り…穏やかに際立つ。ブドウ、チョコレート、プルーン、マンゴ、こんがりバタートースト。
- 味…ソフト。ドライフルーツ、コンコードブドウジュース、後半にバニラクリーム。
- 総評…複雑怪奇なエレガンス。奥深い果実感。驚くほどスムースだが、時間をかけて締めくくりたい。
- 次に飲むのは…これで終わりにしてもいいが、強いていえば富士御殿場蒸留所シングルモルト17年。
@ザ・キャピトルバー
いやぁ、良いですね。意外なほどバランスに富んでいて、果実前面なのに、押し出しがきつくない。
キリンといえば、上記の「富士御殿場蒸留所シングルモルト17年」のインパクトを思い出してしまうのですが、全く質感の異なる飲みやすさ。スルスルとの喉を通ってしまうので、「おや?」とボトルをよく見たら、ブレンデッドウイスキーだったんですね。
てっきりシングルモルトかと思いました(おいおい)。年数表記があるというだけで、そう思ってしまう思考回路はいかんですね。変な先入観に毒されています。
ボトルの下部をよく見ると、富士山がかたどられています。あらゆる層に受けそうなギミックというか。ボトルにこんな印を施すのは、儲けとは別のメーカーによるお大尽なアソビになってしまうのかも。でもこういうの、好きだなぁ。
キリンの「富士山麓」といえば、スタンダードの「樽熟原酒50℃」が2019年3月末で終売と報じられています。もはや評価云々の話抜きに、巷の狂騒に正直ウンザリ気味です。
サントリーやニッカの影に隠れ気味ですが、これぞキリンというような果実感あるウイスキーのリリースにまだまだ期待します。