中肉中背を越えて、輪郭のハッキリしない痩せたボディのシングルモルトです。
この朧げな感じこそが15年の個性として語られるのかもしれません。
グレンフィディック15年 ソレラリザーブ(Glenfiddich 15 Years Old Solera Reserve) 40%
- 香り…控えめ。白い花、マジパン、アップルパイ、くず餅。
- 味…ライトボディでとらえ難い。レモンメレンゲ、蜂蜜、シナモン。後口は黒コショウをかけたバニラアイス。
- 総評…ストレートでは無愛想、少量の水を加えると甘みが増してデザート感が出るが、香りは消え入る。
83点
自宅飲み用シングルモルトとして、700mLボトルお値段5,980円(税抜)で購入。
バーボン樽、シェリー樽、アメリカンホワイトオークの新樽で熟成させた原酒。
これらをソレラバットなる木桶(容量3万6000リットル)で後熟したのが、この15年です。
1998年の製法開始以来、この木桶がカラになったことはなく、原酒は順次注ぎ足されているとか。
個人的にはボディがtoo skinny(スキニー=痩せぎす)に感じて、もう少し骨太さがほしいぜ、といったところです。
シングルモルトの草分けでスペイサイドを代表するグレンフィディック蒸留所には、名物の「マリーイングタン」なる木桶があります。
すべての原酒をそこに半年ほど移し、落ち着かせてから瓶詰めされるのだそうで。
姉妹蒸留所のバルヴェニーが、とびきり美味い仕上がりになるという木桶で寝かせた「TUN1401」で愛好家をうならせたのは、10年くらい前の話ですかね。