東京大学本郷キャンパス内、鉄門を入ってすぐのところにある、健康と医学の博物館に行ってきました。ひとことで言って「医学の歴史&医療情報の今を、分かりやすく知ることができる博物館」。なにしろ大学内にある施設ですから、展示内容が難解なのでは?となかなか足を運べなかったのですが、全くの真逆で、ひじょうに楽しかったです。
健康と医学の博物館は、本郷の東大病院の前、麹町珈琲や薬局の入る建物と同じ場所にあり、中庭を隔てた正面が入口です。10時~17時開館で入場無料。休館日は毎週水曜(祝日は開館)および年末年始だそう。
医学も病気のこともチンプンカンプンだからなぁ、と今ひとつ気乗りしないまま入ってみたのですが……。展示の数々にクギ付けに。他の人が写らなければ撮影も自由とのことで、バシバシとスマホで撮っちゃいました。
なかでも興味深かったのは、1966年に発売されたオリンパス製の「ファイバースコープ付き胃カメラGTF-A型」。展示を見ると……けっこうデカいですね。今はだいぶ小さくなっているんでしょうけど、実物を目の当たりにし、ゼッタイに飲むまいと決心した次第(断固バリウム派です)。
1949年に東大分院外科(現在の医学部胃・食道外科)がオリンパスに共同研究を持ちかけたのがきっかけで、開発が進んでいったのだそう。1950年には白黒で写真撮影に成功し、それから半世紀以上たった今では、内視鏡の定着に至っているわけで。技術の進歩はめざましいですね。
こういう展示や説明が盛りだくさんなのですが、見学者に興味・関心を持ってもらえるよう、難解になりがちな説明を最大限に平易にしている博物館側の工夫を感じました。たとえば、ガラスケースの展示資料だけでなく、その場で関連書物やマンガ(!)も読めるようにしていたり、見学者が実際に身体を動かして体験できるような仕掛けを作っていたり、視覚に訴える模型やオブジェで立体的に見せたり。
東京大学ホームカミングデイの記事を前回、前々回でUPしていて、この見学をしていたことを思い出しました。ほんのわずか、一部でしかありませんが、東大は知れば知るほど面白いし、当然ながらスケールがケタ違い。せっかく近所に住んでいるので、今度は公開講座などにも出席したいと思います。